忍者ブログ
黒バスのイベント情報メインになると思います。日常会話はツイッターで呟いてます。
カテゴリー
* 未選択(0) * *雑記*(391) * *SS*(5) * *同人*(15) * 本文サンプル(1) * *読んだ本*(20) * *通販*(19)
  カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
  プロフィール
HN:
神崎まりあ
HP:
性別:
女性
  バーコード
[123] [122] [121] [117] [120] [119] [118] [116] [115] [114] [113]
2024/05/14 (Tue)
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2008/10/12 (Sun)

今度は堂上視線です。(いま、うっかり同情視線と打ってしまいましたが…あながち間違いじゃないって思ったりして…)

まだ終わらない…。
えっと………。
ショートってどうやって書くの!?(涙)


次で簡潔!…ちがう、完結です!(起きたばかりでまだ頭が…)


→   →   →   →   →   →   →   →   →   →   →   ↓


*トワイライト 2*

 ふと空を見上げると、美しいまでの夕焼けが目に入った。
見事なまでのグラデーション。
いつもなら、ただ綺麗だと感じるだけで気にも止めないだろうが、ふっと頭を過ぎった顔のせいで、足が止まった。
あいつなら、無邪気にすごいと喜びそうだな。
可愛い部下であり、最近は少しだけ距離の縮まった笠原郁を想い浮かべ、ふっと笑みがこぼれた。
普段は無神経なほどに気が利かない奴だが、その内面はとても繊細なことを知っている。
感情豊かで、誰彼構わずに気持ちを共感させてしまい、いつも泣いてばかりいる。
気が強いはねっかえり娘に泣かれると、堂上はどうしてよいのか分からなくなってしまう。
おもわず抱きしめてしまいそうになる…しかし、まだそれが通常で許される間柄ではない。
彼女が憧れの王子様を卒業するまでは、堂上からは手が出せない。
昔の自分がライバルなんて、笑うどころか涙が出るな。
そんな事を思っていると、背後から名前を呼ばれた気がした。
今、堂上を教官と呼ぶのは二人しかおらず、そのどちらかなど振り向かなくても声の主は分かった。今まで脳内で思い浮かべていたのだから。
視線を向けると、それは今まで想い描いていた彼女の姿で。
しかし、その視線は自分を通り越して夕焼けに向けられていた。
驚いたように目を丸くして、嬉しそうな表情で。
なんだよ、そんな顔も出来るんじゃないか。
堂上に向けられるのは反抗した表情が多いので、なんだか釈然としない。
たまには俺にだって、そんな笑顔を向けてみろよ。
先程までは、王子様を卒業するまで待つと言っていたばかりなのに、本当にこの気持ちは勝手だと思う。
郁に出会ってから、持て余してばかりだ。
 
 
暫く横目で様子を見守っていると、突然頭をぶんぶんと振り始めた。そんな郁に呆れながら、突拍子もないやつだと苦笑する。
「そんな所で、何をしているんだ」
「き、教官!」
窓から身を乗り出す様な格好でぴたりと動きを止めた郁は、恐る恐る顔を上げた。
バツの悪そうな表情に少し残念に思いながらも、顔には出さない様に気を張った。
こんな時くらい、年上の威厳を振りかざしても許されるだろう。
「えっと…」
よほど慌てているのか、言葉を探して目があちこちにぐるぐるとさ迷っている。
しかしその態度に、胸の奥がチリッと焼けた。
今、目の前にいるのは俺だ。
自分に向けられない視線に、訳の分からぬ衝動が堂上の理性を上回った。
「きゃあっ!」
 気がつけば、堂上の手は郁のウエストに掛かり、郁の身体を窓の向こうから持ち上げて引き寄せていた。
「な、なっ!」
 前触れもない行動に、郁は振り落とされない様にぎゅっと堂上にしがみついていた。
 ふんわりと漂うシャンプーの残り香と、触れた箇所から伝わる体温と。
 その全てが愛おしいと、堂上は認めざるを得なかった。
 

拍手[2回]

PR
この記事にコメントする
name*
title*
color*
mail*
URL*
comment*
password* Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
忍者ブログ [PR]

* ILLUSTRATION BY nyao *