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2008/08/12 (Tue)
どうやら、本当に図書館戦争本を出せそうなので、サンプルなどあげてみます。
ありがちな…いえ、出尽くしたネタでごめんなさい。
こっちのサイト、本当に何もアップ出来てないから…(汗)
* * * * *
ありがちな…いえ、出尽くしたネタでごめんなさい。
こっちのサイト、本当に何もアップ出来てないから…(汗)
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天気は晴天。気候は穏やか。
ひんやりとした風が頬を撫でるけれど、繋がれた手から伝わる体温が、そんな寒さを吹き飛ばしてくれる。
郁の手を引いて一歩先を歩く精悍な背中に、郁の心もほんわかと温かくなった。
あの背中の逞しさを知っている。そして、繋がれた手の優しさも。
…って。いや、ちょっと待てあたし。こんな路上で、なに思い耽っちゃってるのっ!
つい先程仲直りしたばかりで、自分のワガママの所為だとはいえ一ヶ月近く色々とお預けなのだ。キスどころかこんな風に手を繋ぐのだって久しぶりで。
ちょっとくらい、浮かれても仕方ないよね?
そう自分を慰めてみるが、実際はちょっとどころじゃない。だって…。
「どうした?」
「や、や! なんでもないです。なんでもないですから! お願いですから、こっち向かないでください!」
かっと真っ赤になった顔を見られたくない。
今更だけど、もう何もかも見せ合っちゃって、つい先日まで大喧嘩しちゃったけどそれでも今はプロポーズされちゃった後だったとしても、恥ずかしいものは恥ずかしいんだから仕方ないじゃない!
「変なやつ」
ちらりと郁に視線を向けただけでこちらを向くのを勘弁してくれた堂上にほっとしていたら、繋がれた手をきゅっと強く握られた。
いやーっ! そんなフェイントしないでっ。ますます心臓に悪いから!
全身が硬直したのは、もう勘弁して欲しい。
顔どころか、指先までも真っ赤に染めた郁の顔が見えたかのように、堂上が小さく笑ったのが伝わってきた。
その余裕が悔しいやら、嬉しいやら。ごちゃごちゃの頭ではもう判別できなくなっていた。
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